認知症診断には、どんなテストが使われるの?

「サプリ缶」店長&健康アドバイザーの名畑(なばた)のぞみです。

年を重ねるとどうしても物忘れが多くなります。症状の始まりがハッキリと分からないのが認知症のやっかいなところです。これって認知症?と不安になりますが、認知症の物忘れには大きな特徴があります。
例えば、昨日の食事です。
一般の人でも、何を食べたか…忘れることがあります。でも食事をとったかどうかを忘れる事はありません。誰と食べたか、どこで食べたか、経験したことの一部は忘れても、食事をしたこと自体は忘れないもの。もし、経験したことそのものを忘れるようになったら、認知症の心配があります。

ご自身や家族が認知症かどうか、簡単なテストがあります

ちょっと心配…と思ったら、まずは大友式認知症テストで試してください。
医療機関にかかるべきかどうかの判断基準となります。予測テストで納得のいかない場合は、日数をあけて別の日にチャレンジしてみてください。

<大友式認知症予測テスト>

<大友式認知症予測テスト>

病院ではどんな診察をするの?

認知症の疑いがあると思って医療機関にかかっても、短時間の診察で、認知症による衰えなのか、加齢による衰えなのか、その間のグレーゾンなのか、見極めるのが難しい時もあります。また、お医者さんの判断の基準もまちまちで、健康レベルなのか、軽度認知症レベルなのか、中度認知症レベルなのか、診断しにくいことがあります。

最初は問診から

最初に行われるのは家族や本人への問診です。本人の前では言えない事もあるので、本人には待合室で待ってもらい、家族への問診、そのご家族から聞いたことを元に、本人と面談します。ご家族の人は、日常生活に支障をきたすものか、突然症状が出てきたか、最近目立ってきたことやこれまでの病気などを医師に伝えることが大切です。

それからテストや検査など

認知症は本人やご家族から聞いた症状だけで診断するのは難しいので、簡単に認知症のレベルを把握出来るスクリーニング・テストをやります。その結果、認知症の疑いがあれば、その補助診断としてCT(コンピュータ断層撮影)やMRI(磁気共鳴コンピュータ画像)、PET(ポジトロン断層撮影)そしてSPECT(脳血流シンチグラフィ)などを実施します。最近では、SPECTが一般的になってきたようです。脳内の血流量を画像化できるので、アルツハイマー病の早期発見ができるようになりました。4つの検査の痛みはありませんが、PETとSPECTは薬剤注射をして、台の上に横になって30分程度撮影しますから、認知症が進行した人では難しい検査と言えます。また、認知症の原因を調べるために、甲状腺の機能低下がないかなどを血液検査します。

医療機関ではどんなスクリーニングテストがあるの?

長谷川式認知症スケール(HDS-R)やMMSEと言う簡易スケールを用いることが多く、簡単に使うことが出来る上に、判断基準が点数ではっきりと表されるので多くの医療機関で使われています。

長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)とは

認知症を診断するには、診断内容が医師によって、ぶれてはならない。常に一定の診断を可能にする「ものさし」が必要ということで、1974年に医師の長谷川和夫さんが作ったもので、現在は1991年に改定された、略称HDS-Rが使われています。精神科でなくとも、認知症の診断ができるということで内科の医師に喜ばれました。

<改訂長谷川式簡易知能評価スケール>

<改訂長谷川式簡易知能評価スケール>

スケールは30点満点、20点以下なら認知症と診断します。
19点は軽くて3点ならかなり進んでいるということではなく、診断する際の最初の目安として使われます。診断の中には、認知症の疑いがあっても満点を取る人もいるので、これだけで判断という訳にはいかないようです。
テストを行う場合は、テストを受けることに納得してもらわないと検査ができません。
質問に答えられなかったり間違っても感情を傷つけますし、テストを途中で拒んだりすることもあるようです。テストをするときは、ご本人を傷つけないような配慮が必要です。現在は医療分野と介護保険の分野で使われています

もう一つ使われているMMSEとは

Mini-Mental State Examination、すなわち認知機能検査のこと。長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)の検査項目に、作文、作図、文章理解、言語理解などを加えた検査方法です。1975年にアメリカのフォルスタインという医師が発表したものです。11の質問からなり、30点満点中、27点まで正常、22-26点が軽度認知障害の疑い、21点以下は認知症の疑い、とされています。

mmse-1
mmse-2

英文で発表されたので、世界的にはMMSEが良く使われていますが、質問が見えない、聞こえないなどの理由で検査を拒否する人が多かったり、手作業が多いため、日本ではHDS-Rで診断する病院が多いようです。またMMSEの検査では、27点以下はすべて認知症となり、診断が厳しいといった声も聞かれます。

診断結果が出たら

アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症といった病名を本人に告知するのを望まないときは、家族面談のときにあらかじめ医師にハッキリと伝えておくことが大切です。告知はとてもデリケートな問題です。治る病気であれば、告知して本人の協力を得て治療できるメリットはありますが、アルツハイマー病や脳血管性の認知症には、進行を遅らせる薬はあっても、まだまだ研究が進んでいる途中ですから、治療できる道は残念ながら確立されていません。
ご本人の性格や年齢などを十分に考慮して、告知するかどうかご家族で話し合って一番良い道を探してください。

まとめ

認知症であるかないかの境目の判断はとても難しいです。とくに徐々に進行していくアルツハイマーの場合、昨日と今日の差はほとんどなくて、気がついたら…という場合が多いのです。
これをすれば絶対に認知症にならないというものはないですが、大切な事は、普段から生活習慣病である高血圧、糖尿病や高脂血症と上手につきあい、血管を詰まらせないこと。これはアルツハイマー型認知症にも言えることです。
かかってしまうと、家族も本人も、とっても辛い思いをします。
私たちに出来る事は、脳にいい生活習慣をすることです。生活習慣で、体に支障をきたしたり病気になるのと同じように、脳も大きな影響を受けています。今のあなたは脳栄養を与えて、やさしい生活をしていますか?ずっと、あなたのパートナーである脳にしっかりと働いてもらうために、悪くなる前に栄養を与えてくださいね。
「予防に勝る治療薬はなし」です。

 

 

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名畑 のぞみ

名畑 のぞみ

山形県庄内町出身、横浜在住。 病院に医療事務として勤務後、健康食品の会社に勤務。 子供のアトピーや、親の胃がん、脳梗塞などから、病気にならないには何がいいのか、どうしたらいいのかを深く追求し始める。 サプリメントアドバイザー、フードライフコーディネーターの資格を持ち健康食プロデューサーとして日々食のことを発信しています。 人は食べ物から出来ているので、体に合った良いものを食べればおのずと病気も遠ざかります。忘れがちなことを、いつものご飯から改善して家族の笑顔を守ろうと活動をしています。 ・講演 ・脳にいい簡単レシピの提案、健康料理の記事制作 ・健康料理教室の主催 ・各種イベントの企画などの活動しています。 お気軽にお声かけください。 詳しくは「名畑プロフィール」をご覧ください。

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