アルツハイマー型認知症・・・知ることから始めませんか?
「サプリ缶」店長&健康アドバイザーの名畑(なばた)のぞみです。
2013年の調査では、65歳以上の四人に一人が認知症または軽度認知症だそうです。驚くほどの割合で認知症が発症していることがわかりました。そして認知症の原因疾患の50%以上を占めるのが、アルツハイマー型認知症です。原因や特徴などにふれていきます。
アルツハイマー型認知症の原因は?
原因疾患はアルツハイマー病です。
脳の中にアミロイドβたんぱくと呼ばれる、異常なたんぱく質の塊がたくさん溜まるのが特徴で、10年から30年くらいの間、徐々に脳の中全体に蓄積して、健康な神経細胞の働きを奪って、脳を萎縮させてしまいます。アミロイドβは正常な人でも、脳内で合成・分泌されていますが、脳内酵素によって分解され脳に蓄積されません、しかし年をとると、アミロイドβの分解に時間がかかってしまい、脳内に蓄積されることがアルツハイマーの原因と考えられています。現段階でもいろいろな説があり、なぜ溜まるのかはまだよくわかっていません。遺伝や生活習慣、病気、頭部の外傷などの要因が、複雑に関連していると言われています。
アルツハイマー病の症状には4段階があります
アルツハイマーの前触れ、「軽度認知障害」
認知症と診断される数年前から、様々な初期症状が始まります。
例えば、車の運転やお金の計算ができるのに、ちょっと前に話したことを忘れてしまうことです。さっき話したことを、10分もしないうちに、同じ事を初めて聞くように話しかけてきます。
また人格に軽い変化が起きてきます。自己中心的になったり、頑固になったりします。不安を感じたり抑うつになったり、睡眠障害や幻視妄想などが起きてきます。
この頃から軽度の物忘れをするようになりますが、家族は「ちょっとボケてきたのかな?」と思いつつ、日常生活に支障がないことや本人も病院に行きたがらない事から、時間が過ぎてしまい進行してしまう場合もあります。
このような老化による物忘れの段階から、アルツハイマー病に進行するまでの時間、予備段階を軽度認知障害とよびます。軽度認知障害と診断された10%前後の人が1年後に、そして70-80%の人が5年後に認知症になる危険がありますが、危険がありうるということで、軽度認知障害にかかった人は、必ず認知症に進行してしまうというものではありません。軽度認知障害で、運動や簡単な計算、食事、コミュニケーションなどで、認知症にならない人もたくさんいらっしゃいます。
軽度認知障害は、認知症になる前に「このままの生活だと危険だよ」と教えてくれるシグナルなのです。
軽度認知障害(MCI)の診断基準
下の5つにすべて当てはまりますか?
当てはまる場合は軽度認知障害の疑いがあります。
アルツハイマー第一期(健忘期)
健忘症状(何かを忘れたことすら忘れてしまう状態)や道に迷ったり、夜中に徘徊するといった行動をするようになります。その他には、物やお金を無くしたり、思いもよらない場所に置き忘れたりする状況が見られます。
この時期から、単なる「物忘れ」ではなく、関連する記憶を丸ごと失ってしまう特徴があるので、ご飯を食べたこともすっかり忘れてしまいます。
この時期に、アツルハイマー病と診断されます。
アルツハイマー第二期(混乱期)
大脳皮質の萎縮が更に進行して、簡単な会話ができなくなります。季節の感覚もなくなるため、夏に冬の洋服を着たり、洋服の着方を忘れてしまったり、家族や友達を認識しなくなります。いつも使っているヤカンなどの使い方を忘れてしまい、本人も混乱します。
アルツハイマー第三期(臥床期)
さらに萎縮が進み、寝たきりとなります。失禁や拒食・過食・けいれん等が起こり、言葉も完全に失われます。身の回りのことがほとんどできなくなるので、日常生活を送るために介護が必要となります。
細かな症状に関しては、こちらを参考にして下さい。
アルツハイマーの治療薬はあるの?
現在使われているアルツハイマー病の薬は、いずれも進行を遅らせることが目的で、根本的に進行を食い止めることはできない。まだまだ認可までは先の話ですが、開発中の新薬は、アルツハイマー病の“元を断つ”もの。具体的には、脳の神経細胞にアミロイドβが蓄積するのを防ぐ、「抗アミロイドβタンパク療法」の開発が盛んに行われているようです。アミロイドβが作られるのを防ぐ薬や、溜まるのを防ぐ薬、アミロイドβ自体を除去する薬など。しかし残念なことに、今のところいずれの臨床試験も成功には至ってません。
まだまだ先の治療薬をじっと待つより、自分たちでできる事を少しずつやってみましょう。
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まとめ
認知症が進み、介護が必要な人が大変増えてきました。今後ますます増えていくことが予想されます。アルツハイマー型認知症で大切な事は、初期症状を見逃さないようにすることです。初期に適切な治療やレクリエーション、生活習慣を見直すことで、アルツハイマーを進行させないそして予防することが十分可能です。初期症状のサインに気づいてください。
かかってしまうと、家族も本人も、とっても辛い思いをします。
私たちに出来る事は、脳にいい生活習慣をすることです。生活習慣で、体に支障をきたしたり病気になるのと同じように、脳も大きな影響を受けています。今のあなたは脳栄養を与えて、やさしい生活をしていますか?ずっと、あなたのパートナーである脳にしっかりと働いてもらうために、悪くなる前に栄養を与えてくださいね。
「予防に勝る治療薬はなし」です。